ユバル (音楽)



  金子治男

肉筆画/ジークレー版画 29.8×42cm

ユバルとは、旧約聖書の創世記4章21節に出てくる人物の名前で、そこには「彼はすべてたて琴と笛を扱う者の始祖となった」と書かれている。ユバルとはアダムから8代目の人で、人類史上初めて笛とたて琴を作り、楽器と音楽の先駆者になった人と思われる。彼は音楽の進歩と発展に大きく貢献したと考えられる。初めて楽器を作り、音楽によって神を賛美し、自然の美を褒め称えたと想像できる。

【ユバルの詩】
いにしえの、ユバルの園のそよ風に、笛の音(ね)流れる神の調べよ。
大昔、誰も知らない笛の音(ね)が、初めて流れるユバルの庭に。
鳥の声、ユバルの耳に聞こえれば、まねて見たいと笛作らせる。
水の音(おと)川のほとりで聞いて見て、まねて見たいとたて琴作る。
暖かき愛の熱意にさそわれて、誰も知らないたて琴の音(おと)
銅と鉄、トバルカインは作りしが、夢とロマンはユバルの音(おと)に。