2015年 金子治男 仏教とは、西暦前624年頃インドに誕生した仏陀、又の名は釈迦牟尼、又の名はゴータマ・シッダールタという人の開いた教え、と云う事である。仏教とは一般には宗教と言われているが、その真髄を考えると、宗教ではなく、単なる哲学に過ぎないという人もいる。世界には仏教徒と言われる人が3億人程存在するが、世界に広まっている殆どの仏教は、釈迦の教えではなく、異教の教えを奉じているのである。 例えば、全ての仏教徒は、人間の魂不滅を信じているが、釈迦が最初に説いた時の仏教は、不滅の魂の存在を否定し、個人の事を、「肉体的、並びに精神的な力、もしくはエネルギーの結合したもの」と教えている。事実、無我(アナタ)などの仏教の教理では、不変もしくは、永遠の魂の存在は否定されているのである。我(が)とは、人間の存在や物事の根底にある、永遠不変の実体的存在を意味し、無我とはその存在を否定する教えであり、仏教の根本思想なのである。 |
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又、多くの仏教徒は、偶像や神格化された釈迦や、著名な仏教徒などを崇拝しているが、釈迦が臨終の時に弟子たちに語った言葉によると、「ただ真理のうちに救いを求めよ、自分以外のだれかに助けを求めてはならない」。と言うものであった。実際に釈迦は釈迦自身を拝んだり、他の人間や偶像を拝んだりすることは教えなかったのである。 では、仏教徒はなぜ魂不滅を信じ、偶像崇拝や人物崇拝を行なっているのだろうか、それは、釈迦の死後何百年も後になり、仏教とヒンズー教が混じり合ったからである。ヒンズー教では釈迦誕生よりも遥か昔より、魂不滅や輪廻(生まれ変わり)地獄の教え、偶像崇拝、三位一体もしくは三神一体などを教えていたのである。 これらの教えは、釈迦の教えではなく、ヒンズー教の教えであるが、ヒンズー教はバラモン教の教えを受け継いだものであり、バラモン教は古代バビロンの教えを受け継いだものなのである。事実、古代バビロンでは、魂不滅、地獄の教え、三位一体、三神一体、偶像崇拝などを教えており、これらの教えはカトリックやプロテスタントやその他多くの宗教に受け継がれている。 しかし、神から霊感を受けて書かれた聖書によると、これらの教えは全て誤りである事が示されている。聖書によると、古代バビロンの影響を受けた宗教は神の裁きを受け、臼石が海の中に投げ込まれるかのように滅び去る事が預言されている。その故に真の救いを得たい人は、古代バビロンの影響を受けていない真の宗教を探し出す必要があるのである。そのために仏教と聖書の教えを比較してみる事は有益である。 例えば釈迦は魂不滅を否定しているが、聖書も同様に魂不滅を否定しているのである。 |