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1963年6月 金子治男 16歳 油彩 260×194cm F200 この作品は、私が16才の時に描いた200号の油絵による大作である。 16才の頃私はアメリカ、ソ連、その他の核保有国による軍備競争を恐れ、いつしか全人類滅亡の日が訪れるのではないかと、恐怖におののいていた。 歴史を振り返ると、1941年、日本軍は奇襲による真珠湾攻撃を行い、米国人約3000人の命を奪ったのである。 その事が弾みとなり、第二次世界大戦へと発展して行った。 日本軍はアジア東洋諸国への侵略を行ったが物資の不足により、戦力が弱まり敗北の一途をたどっていった。 米国は何度も繰り返し、日本軍に降伏するように促したが、日本軍はそれに応じなかったために、ついに、 1945年8月6日、広島に、8月7日、長崎に原爆が投下され、約40万人の被害者をもたらしたのである。 原爆の恐ろしさを訴えても、世界の人々はさほど心に響かないようである。 なぜならば、原爆投下によって、世界は平和になったと外国人は考えるからである。 世界を平和にするためには、先ず自らの非を認め、戦争の根本原因となるもの、つまり、霊の世界にある、悪霊の影響を避け、 真理の霊の導きを受ける事、これ以外に世界を平和にする方法は無い事が全人類に警告されている。 この絵の上方に見られる、黒いシルエットの横顔は、滅び行こうとする人類の愚行に対して、嘲笑的に笑い続ける悪霊達の群像である。 中央の茸雲の回りに見られる核爆弾被害者の群像を見よ、その顔には、極度の悲しみと苦しみと、叫びと怒りと狂気の笑いがある。 周囲には地上生物史の、最古の化石に見られるカンブリア紀に始まる烏賊、水母、三葉虫の類が描かれている。 さらに後の時代の恐竜、マンモスも出てくる。 そして現代に至り、戦車、軍艦、戦闘機、核弾頭ミサイルが登場し、全人類が滅亡に至る。 あゝ何という事だ、この最悪の事態を避けるためには霊の世界にある悪霊の影響を避け、真理の霊の導きを受ける事、これ以外に、 人類を救い出す方法が無い事が、繰り返し全人類に警告されているのである。 |
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