世界への警告
 

  1980年 金子治男

162×130cm F100号

この絵の中には、二つの門が描かれている。つまり、滅びに至る広い門と、命に至る狭い門である。滅びに至る広い門の方には、お金を積み上げたビルの合間から、世界の国々が崖から落ちる列車のように滅びに向かって進んでいる様子が示されている。一方狭い門の方では、一冊の書物の導きを得て、細い道を通り、狭い門をくぐり抜け、この世の滅びを生き残り、新しい世のパラダイスに入る事が出来る。パラダイスでは、天により下って来る命の水の川がある。この川の水を飲む者は死なないで永遠に生きることができる。この絵の上方には、謎めいた時計が1914年を指している。1914年と言えば、第一次世界大戦が始まった年である。その年以来世界には、様々な苦難が起こっている。その時から一時代が過ぎるならこの邪悪な世の終わりが来て世界には真の平和が訪れる。しかしその平和が来る前に、世界の人々は考えなければならない。なぜならば、世界に真の平和がもたらされるためには、世界の人々に対する雷のような、また、剣のような裁きが天からもたらされるからである。国連ビルや、国会議事堂は崩され、あらゆる誤りの宗教や、政治組織に終りがもたらされる。個人的に誰が救われるかについて、今や世界の人々は考えなければならない。それは人の考えではなく、神の霊感によって書かれた一冊の書物、聖書の中に書かれている世界の人々への警告について耳を傾ける必要がある。その警告に耳を傾け、自分が広い門を通るか、狭い門を通るかを選択しなければならない。世界の国々を表す比喩的な電車が崖から落ちる時、七つの頭を持つ蛇これは七つの世界強国を支配して来た悪霊の象徴であるが、この悪霊は大きな鎖で縛られ、底知れぬ深みに投げ入れられるのである。このようにして邪悪な世界の終りが来て、新しい世が始まり世界には真の平和が訪れるのである。